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2015年5月10日日曜日

降圧剤を服用していても食事療法は必要か

Question

降圧剤を服用していても食事療法は必要か

Answer

当然です。その第一の理由は降圧剤で普段、リラックスしているときの血圧がきちんと下がっているにせよ、寒さや感情のたかぶり、精神的緊張などがあれば、薬をのむ前と同じくらいに血圧が高く上がってしまうのです。

 特に同じ降圧薬でも、交感神経末端部の昇圧物質(ノルアドレナリン) を減らす作用をもつ薬をのんでいる場合ずいは、ストレスによって副腎髄質からノルアドレナリンが急激に分泌されると、そのときの血圧上昇は、薬をのむ前の状態より、いっそう大きいのです。これは、ノルアドレナリンに対する血管の反応性がかえって敏感になるためですが、血管の収縮反応は、血管壁のナトリウムやカルシウムの含有が多ければ多いほど、ちょっとしたことで強〈なるのです。

こうした血圧の不慮の上昇は、脳や心臓の動脈に高血圧による病変が進んでいる場合には、脳卒中や心筋梗塞をおこす引き金となりますから、ふだんの血圧が落ち着いているからといって安心はできません。たとえば、テレビでボクシングを見ている最中や、結婚式の披露宴でテーブルスピーチをしているとき、あるいは葬式の参列時などに、脳や心臓の事故で命を落とす人がありますが、これは血圧の不慮の上昇によるものです。日ごろから注意して食塩を制限していれば、血管壁のナトリウム濃度が下がり、同時にカルシウム濃度も減って、血圧が急上昇する危険も少なくてすむのです。

第二の理由は、食塩に含まれるナトリウムそのものか血管毒で、鉛やカドミウムと同様に血管を傷めるということです。いずれにせよ日本人は、食塩をとりすぎる食習慣にありますから、通常の食生活では不合格です。特に、みそ、しょうゆ、つけ物のとり方に神経をつかう必要があります。よく、便秘の人が食習慣で改善する場合に、発酵食品としてみそやしょうゆ、漬け物などが進められているケースがありますがこれは高血圧が高い人にはNGなので注意しなければなりません。

どうしても便秘が習慣化してしまっている人は食物繊維を十分に摂るようにします。また、現代人の現代人の排便量は少ない原因は、食物繊維の摂取不足だと指摘されています。便秘は血圧が上昇する要因になるので注意します。

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