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2017年10月25日水曜日

糖質オフで低血糖にならないか心配です

Question

糖質オフで低血糖にならないか心配です

Answer

血糖値が上がると、血管をはじめとするからだ全体に負担がかかることは何度も言ってきました。
しかし、だからといって血糖値が下がればいいのかというと、そういうわけではありません。

たとえば、酸素を運ぷ役割を担う赤血球はブドウ糖しかエネルギI源としては使えません。
ですから血糖値が低くなる低血糖状態になると大変なことになるわけです。

そのため人間のからだには低血糖を防くメカニズムが備わっています。そのメカニズムとしてまず挙げられるのが「グリコーゲンの分解」。

肝臓は食事からとった糖質をグリコーゲンという物質に変えて保存しています。体内の血糖値が下がると、このグリコーゲンを分解してブドウ糖に戻します。放出されたこのブドウ糖によって血糖値は正常に保たれるわけです。

もうひとつは「糖新生」。こちらは体内で新しくブドウ糖をつくり出すしくみです。乳酸やアミノ酸、グリセロール(脂肪の分解物) といった体内にある物質を原料として肝臓がブドウ糖をつくったあと血中に送り出しています。

こういうしくみがあるため、糖質を食事からとらなくても低血糖になることはありません。なお、この糖新生は多くのカロリーを消費するので、活発に行なわれるようになればなるほどダイエット効果も期待できます。

さらにグルカコン、アドレナリン、副腎皮質ホルモンといったホルモンも血糖値上昇作用があり、いざというときのバックアップ態勢をとっています。

このように、人間のからだには低血糖にならないためのしくみが用意されています。そのいっぽうで、高血糖にならないためのしくみは、インスリンの分泌のみです。このことは、人間のからだは血糖値を下げなければならない事態に対して、まだ備えが十分ではないことの何よりの証といえるでしょう。

人間のからだは、現代のように糖質を過剰に摂取するライフスタイルに対応しきれていないのです。だからこそ、意識的に糖質オフ健康法を有効に使っていただきたいと思います。 糖質制限食はこちら。

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